2005年10月05日

わざわざ低燃費のSUVで勝負を賭けてきたGMの末路は如何に?

 いよいよ12月から米国産牛肉の輸入が再開されそうです。
 今日は第一報であり,まだ詳しいことがわからないので急いでエントリにまとめることはしません。いろいろ情報を収集して自分なりにまとめていきたいと思います。

 そこで今日は車の話題をしよう。といってもいよいよ愛車のLANDROVERを手放すという個人的な話ではなくって,もっともっと大きなお話。

(Oct/04/05 YOMIURI ONLINEより引用開始)
【9月の米新車販売明暗…日本勢好調・米2社大幅減】
 米オートデータが3日集計した9月の米新車販売台数で、日米自動車メーカーの販売実績の明暗が一段と鮮明になった。
 トヨタ自動車は前年同月比10・3%増、日産自動車が同16・4%増のほか、ホンダも同11・7%増となり、日本メーカーは3社そろって2ケタの伸びとなった。また、いずれの社も同月としては過去最高の販売台数を記録した。
 これに対して、ゼネラル・モーターズ(GM)が同24・1%減、フォード・モーターは同20・1%減と、米2大自動車メーカーがそろって2ケタの大幅減だった。
 従業員向け販売優遇を一般消費者にも適用する販売促進策の効果が息切れしたほか、ハリケーンの影響によるガソリン価格の急騰で、燃費効率が悪い大型SUV(スポーツ用多目的車)など主力車の販売が落ち込んだことが響いた。
 車種別に見ると、「乗用車」が同6・3%増と堅調だったが、SUVなどの「ライト・トラック」は同17・8%減と落ち込んだ。一方、トヨタ「プリウス」などハイブリッド車の販売は急増し、ガソリン価格の高騰を受けた消費者の燃費志向の高まりを裏付けた。
 米国全体の9月の新車販売台数は、同7・6%減の132万7211台にとどまった。
         ◇
 米大手格付け会社スタンダード・アンド・プアーズは3日、GM、フォードの北米自動車事業の先行きを懸念し、両社を「弱含みで注視」すると発表した。既に「投資不適格」に引き下げられている両社の格付けがさらに引き下げられる可能性も出てきた。
(引用終了)

 ごくごく簡単に要約すると,原油高が車社会アメリカの一般市民を直撃して,燃費の悪いアメリカ製は忌避されて燃費抜群の日本製にシフトしているってこと。しかしまあ,この数字の差は大きすぎますね。GMは確か数カ月前の経営危機会見で「今後は人気のSUVに注力する」みたいなことを言っていた矢先のことです。GMはマジで倒産するんじゃないの?マイナス24%って尋常ではない数字だぞ。

 そう思っていたらGMが持っていた富士重工業の株をトヨタが半分買取ったらしい(→ 関連記事)。うーん。ハイブリッドのインプレッサだったら欲しいなあ・・・なんてね。そんな個人的な話はどうでもいい。トヨタは貿易摩擦が起こってアメリカから追い出されるのが嫌なものだから(トヨタの利益の半分はアメリカ向け輸出ですから)必死で「GM支援ではない」なんて弁解していますが,明確な支援でしょう(→ 関連記事)。でもこんな支援で足りるんだろうか?

 今後,僕が予想するシナリオはこうです。ただし,冗談半分ですのでまともに反応しないでくださいね。
 アメリカの産業界はジャパンバッシングの大合唱。「日本の車メーカーは(黄色いサルのくせに)デフレで強くなった自国通貨を利用してGM,フォードなどのアメリカを代表する起業を潰そうとしている。けしからん!」。前通商代表で国務副長官のゼーリックあたりがこの騒ぎを利用して「円高がすべての原因だ!日本はもっとドルを買え!」なんて言うかもしれない。ま,こんなに露骨には言わんだろうけど。
 そこで”友人“竹中平蔵が過敏に反応して「了解つかまつった」とか何とか言って日銀をつっついて米国債をジャンジャン買わせる。郵政民営化もされるからこっちでもバンバン買う。1ドル150円ぐらいの円安になってようやく許してもらう。かくしてアメリカ国民は憎き黄色人種を追い出すことに成功するが,止まらない原油高とポンコツGMでキューっとなる。
 一気に景気は冷え込み,住宅バブルははじける。カード破産も増えて,もはやどうにもならなくなったブッシュ政権は決断する。「北朝鮮を攻撃するぞ!」

 しょうもない話ですみませんでした。では冗談ではない話を挟みます。

(Sep/29/05 NIKKEI NETより引用開始)
【米カード延滞、最高の4.81%に・4―6月、ガソリン高響く】 
 米国でクレジットカードの支払いが滞る人が増えている。米銀行協会(ABA)の調査によると、4―6月期の延滞率は4.81%と過去最高水準に上昇した。ガソリン価格の上昇が家計を直撃し、カード債務を返済できなくなっている人が増えているという。ABAは「ガソリンの一段高で延滞率がさらに高まる」とみている。
 カードの延滞率は、口座数全体のなかで返済期日を30日以上過ぎても支払いが滞っている口座の割合だ。金融機関が定めた最低支払金額を払えない人が対象となる。延滞率はABAが統計を整備した1973年以来、2・四半期連続で最高水準を更新した。
 米国のガソリン価格は6月末で1ガロン2.19ドルと、2002年1月末に比べて約2倍に上昇。一方、家計の貯蓄率は7月に過去最低のマイナス0.6%まで低下している。貯蓄がほとんどないため、ガソリンの負担拡大をやり繰りできなくなっているのが延滞率上昇の背景にある。比率の悪化はガソリン高によって主に経済的に余裕のない低所得層が直撃されている実態を示している。
(引用終了)

 アメリカ経済の崩壊が始まったと見るべきだと思います。もちろんそれにリンクしている日本経済も遅れてそのようになるだろうと思います。それにしても,原油高ってここまでアメリカ国民にダメージを与えるんですね。日本のガソリンは価格の2/3が税金ですから(→ ちょっと古いけど参考記事)原油が上昇したって言っても5〜10円ちょっと上がるだけですが,アメリカではここ3年で価格が2倍になったらしい。そりゃ破産も増えるでしょう。ポンコツGMも売れないでしょう。

 いちおう総括します。GMとフォードの動きから目を離してはいけません。マズイ事態になればアメリカは100%日本が悪いっていうプロパガンダを展開してきますよ。パールハーバーだとか貿易摩擦だとか過去の例を上げればきりがないし,中国韓国などお隣さんがやっている反日教育みたいなことは平気でやってくるでしょう。
 僕としてはそうなったときに今のポチ保守の人たちがどのように弁解をするのか見てみたいなあとも思うのですが,まあアメリカという国に深入りしすぎないことだと思いますよ。こっちは両思いのつもりでもね。

この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/p-5796189/50114087
この記事へのトラックバック
どうも。こんにちは。 資産運用を考えるとどうしても今後の自分の財政状態にはしっかりとした考えと、計画が必要になります。 資産運用は買った負けたのギャンブルではない!! というのが私の考えです。 今ヤフーニュースでこんなんありました。 http://dail...
貯金、貯蓄、老後 だけど今【闘うビジネスマン。このままじゃあかんやろ!!金融プロフェッショナルになってやる!!】at 2005年11月03日 00:40