2005年06月14日

技術革新の話 どんどん夢が膨らんでうれしい限りです

 今日は日々進化する技術の話。とはいっても引用がほとんどですが。めっちゃ早い光サービスについてと,量子コンピュータの実用化に向けた実験の成功について。それから500円玉の大きさのHDDや4層のブルーレイディスクについてのニューズ。

(Jun/11/05 ZAKZAKより引用開始)
【1ギガの光接続サービス開始、40秒でナント… 】
 ケイ・オプティコム(大阪市)は10日、最大で毎秒1ギガビットという超高速の光ファイバーインターネット接続サービスを、日本で初めて近畿2府4県で始めると発表した。
 7月1日から申し込みを受け付ける。当初は都市部を中心に近畿地方の約4分の1の世帯をカバーし、順次エリアを広げる。DVD並みの画質の2時間の映画が、40秒でインターネットからパソコンに取り込める。従来の光ファイバーでは7分かかっていたという。
 月額料金が8700円と他のサービスより高いが「将来予想される、ハイビジョンなど高精細な映像の配信にも対応できる」と強調している。
 4月から神戸市で試験サービスを実施していた。
(引用終了)

 「最大」というあやふや語がつくとはいえ毎秒1ギガビットはすごい。で,僕の住んでいる神戸市西区とか西宮市でも使えるかなあとサイトを覗いてみたのですが,残念・・・。ま,しょせんオイラはフレッツですけどね。こういうNTT以外の会社ががんばってくれるとNTTもボーっとしてられないでしょうから,いつの日か対応してくれるでしょう。お寺のブロードバンド環境も格段に改善しましたし,これからは無料ファームアップでこういう新技術にも対応できますから。西区でも始まったら申し込んでみようかな。

(Jun/12/05 CNET Japanより引用開始)
【光の粒で超高速演算、基幹技術に初成功、東大助教授ら】
 けた違いの超高速演算ができる「量子コンピューター」技術の根幹を支える、「量子もつれ」という状態を転送することに、古澤明・東京大助教授らが世界で初めて成功した。国際的に激化する開発競争の中で一歩先んじる成果だ。米物理学誌フィジカル・レビュー・レターズに発表した。
 量子もつれは、一つの粒子が持つ情報(状態)がわかると、その瞬間にもつれた関係にある別の粒子が持つ情報も決まるという関係にある。今のところ、量子もつれの状態の光子(光の粒)は、2個1組ずつしか効率よく作れない。
 古澤さんらは、もつれた光子を2組(4個)作った上で、うち1個の状態を「量子テレポーテーション」という転送技術で別の組の光子1個に、そっくり再現することに成功した。2組の量子もつれを結びつけたことを意味し、もともと関係がなかった離れた光子同士をもつれさせることを可能にした。
 この技術は、量子もつれを利用して高速計算を可能にする量子コンピューターの回路を、大規模に発展させるために欠かせない。古澤さんは「これからは、もっとたくさんの光子をもつれさせることもできる」と話している。
〈キーワード・量子コンピューター〉 現在のコンピューターと全く原理が異なり、電子や光子など極微の物質の世界で現れる、状態の重ね合わせという不思議な性質を利用する計算機。多くの情報を同時に表現することができ、粒子の数を増やすと計算能力が急激に上がる。実現すればスパコンで数千年かかる計算が数十秒でできるとされる。離れた粒子どうしを関連づける「量子もつれ」を制御することが開発のかぎを握ると考えられている。
(引用終了)

 このあたりの専門的な話になると僕も弱い。でもすごい技術なんだろうということは感触としてわかる(まるっきり勘違いかもしれませんが)。ブルーバックスで量子物理学の入門書を読んでみようかな。量子コンピュータの話もあったような気もするし。技術の話って僕にとっては夢が膨らんで非常に勉強しがいがあります。ま,理解したころには新しい技術が出ているってことが多いわけですがね。

(Jun/14/05 読売新聞より引用開始)
【500円玉大で10GB、東北大が大容量HDD試作】
 東北大電気通信研究所(仙台市)は14日、500円玉とほぼ同じ1インチサイズの大容量ハードディスクドライブ(HDD)の試作に成功した、と発表した。
 デジタル多用途ディスク(DVD)約2枚分の情報を記録できる約10ギガ・バイトの容量がある。同研究所によると、このサイズでの大容量HDDは世界初。
 同じサイズならば、市販されている最も高性能のHDDより、約1・8倍も高い密度で情報を記録できる。携帯電話などに組み込めるようになれば、録画した映画やテレビ番組を外出先でも高画質のまま見られるようになるという。
 このHDDは、1977年当時、同研究所教授だった岩崎俊一・東北工業大学長が提唱した垂直磁気記録方式を採用。円板に水平に寝かせた磁気情報の配列を垂直に立てることで、記録できる情報の密度を飛躍的に高めた。
 同研究所は文部科学省からの委託を受け、2002年度から5か年計画で、日立GST(本社・米カリフォルニア)など6社と研究開発を進めてきた。日立GSTは2・5インチサイズのHDD(容量未定)を年内に出荷する計画だ。
(引用終了)

 ほとんど関連性のないニューズばっかり引用して無理やりエントリに収めようとしているのは見苦しいことは自分でも理解しております。手抜きご容赦ください。でも気になりますよね,特にiPodを持っている我々としては「おっ!新型iPodはこのHDDが使われるんじゃないか?そういえばiPodのHDDは日立製だったなあ。新聞発表の前にすでにAppleと契約が済んでいて,intel移行を決めてデッドストック間違いなしの現行Macの損失穴埋めあるいは目くらましとして大々的に発売されるんじゃないか?」と思うわけです。ま,完全な憶測ですが。でも当たるかもよ。最後はちょっと前のニューズより。

(May/18/05 NIKKEI NETより引用開始)
【TDK、4層100ギガのブルーレイ・ディスク公表】
 TDKは18日、自社の技術展示会で記憶容量が100ギガ(ギガは10億)バイトの次世代DVD、ブルーレイ・ディスクを出品した。データ記録層を4層にすることで大容量化した。競合する「HD DVD」陣営の東芝は今月、3層で45ギガバイトの再生専用ディスクを開発したと発表している。
 ソニーや松下電器産業が提唱するブルーレイ方式では、既に2層で50ギガバイトのディスクが製品化されている。TDKが開発したのは書き込み速度が2倍速の追記型ディスクで大容量化というブルーレイ方式の特性を改めて示した。ブルーレイ方式の規格標準化団体で認定されていないため、製品化のメドはたっていない。
(引用終了)

 ここまで来たらブルーレイ圧勝かなという気もしますが,さあどうなるでしょうか。僕としてはちょっぴり高くても長持ちするものであればそっちを買います。でもまだデータ用のメディアとかライターは出ていないんですよね?HDDのバックアップ用途として購入することを考えているのですが,そんなぜいたくな使い方はいかんかな。映画とか録画してもしょっちゅう見るわけでないし,ましてやテレビなんかほとんど見ないし。データ用だけあれば僕は用足りるのですがね。

 さてこれまで僕は日本の技術はすごいぜ,世界一だぜと書いてきましたが,当然ながら分野によっては海外の方が圧倒的に進んでいるものもあります。総合的に見て世界一だなあというだけであって,例えば半導体については海外の方が進んでいるらしい(半導体メーカーに勤める弟の話です)。でも今回は世界初の技術ばっかりを紹介しましたので,ちょっと気分がいい。単発ニューズで紹介するよりも,ためておいてこうやって一気にテーマに結びつけて紹介するのもまた楽しい。ブログを続けるコツもわかってきました。こんなペースでこれからもやっていきます。

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【次世代光ディスクの行方】 IfYouLeaveMeNow【blog】at 2005年06月18日 20:50